PAIL TOILET KIT
大きな災害が起こるたび、自分の家だったらどう対処できるかを考えています。新聞やニュースをチェックし、被災者がどんなことに困ったか、何が必要で何が不要だったか、リアルな声をもとに自分や家族に置き換えてそれらを想像してみる。体験していないから分からなかったでは済まされない事もあるので、頭の中でバーチャル体験をして、具体的に必要だと思うものを揃える。完成はありません。ずっと現在進行形。
2016年4月 震度7の熊本地震発生直後、私はずっと検討していた(というか買い渋っていた)ペール缶のトイレを購入しました。
災害で自宅のトイレが壊れたり、断水で使えなくなってしまった場合、避難所や使えるトイレを探して出向く事になりますが、落ち着いてゆっくり座っていられるような、清潔でキレイなトイレはきっとありません。長い列に並び、やっと自分の番がやってきたと安堵しても、汚物が山盛りになっていたり、便器のまわりに色々なものが飛び散っていたり、汚れも匂いもいっぱいの、気持ち悪いトイレしかない。と想定しておいたほうがいいと思います。それでもまだ使えるだけラッキーなんだろうけど。
私がトイレを買おうと思ったのは、気持ち悪いトイレに行きたくないという事だけではありません。勿論それも理由の1つだけど、何度も何度も耳にする性的被害の話は購入しようという気持ちを更に強くするものでした。
西日本豪雨で開設された避難所(小学校)には、東日本大震災や熊本地震で実際にあった胸痛む被害を防ごうと「性犯罪の防止!」と注意喚起の紙が貼られました。「薄着で歩き回ることを避ける。一人にならない。複数で行動する。」体育館の周りには防犯カメラまで付けられました。災害だけでも大きなストレスなのに、レイプやDVにあうなんてたまったもんじゃありません。もしも避難先で娘が事件に巻き込まれたら・・・と想像するだけで悪夢。怖いからもうストップしよう。
非常時に使えるトイレを探すのは大変かもしれない。あまり離れた場所だと行きづらいだろうな。夜だったら限界まで我慢しそう。でも我慢できるかな。それに娘は守らなければいけない。うちには犬もいるし、やっぱり避難所には行かない方向で準備しておこう。という展開が私の中で繰り広げられ、その対応策としてポータブルトイレの購入を検討するようになったのです。
狙いは東京都庁の防災倉庫に備蓄されているものと同じもの。南極観測隊も使っていて、登山大会やレースでも使われている実績のあるもの。
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